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豊臣秀長(上巻)/堺屋太一

豊臣秀長(上巻)/堺屋太一_c0062603_12393640.jpgロサンゼルスから日本に一時帰国しているHey!! My buddy!! What's up?のYoshiが帰国に際して不要な本をどっさり持ってきてくれたのが、今からちょうど1年前のことになる。
あれからもう1年経ったのかと思うと、まさに光陰矢のごとしである。
今度はこちらが本を箱に詰める番になった。
彼からもらった本は読み終えるたびにこのブログでも紹介してきたが、本というのは、意外とその人の素顔をのぞかせてくれておもしろい。
彼からもらった蔵書を眺めながら、「へ~、こういうジャンルに興味があるんだなあ」と思ったり、「なるほど彼のブログ内で披露される薀蓄ネタはこういうところね」と思ったり…
このときの「NOVAが自分では絶対に買わないだろうという本をチョイスしてきたよ」との彼の言葉通り、自分からは求めないような本がどっさりあって、まさしく未知との体験のような読書を楽しませてもらっている。
これもそんな未知との体験との1冊。
歴史ものにはとんと疎い私でも、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の名前くらいは知っている。
この本のタイトルを見て、「ああ、この人の話だったらかなり知ってることもあるわ」などと思って読み始めた。
ところがどうも「猿」の話とはちと違う。
もう一度表紙をよ~く見ると「秀吉」ではなく「秀長」!
この人は秀吉の実の弟だそうだ。
ほら見たことか。
歴史音痴の私は、秀吉に弟がいたこともその名前が秀長だということも知らなかった。
まさしく未知との体験だったのだ。
サブタイトルに「ある補佐役の生涯」とあるように、一生を秀吉の補佐として生き抜いた男の物語。
堺屋太一の時代小説はいつも、現代社会に置き換えて読むことができる。
これも今まさにリタイヤにある団塊世代の諸氏にとっては、身につまされるような物語なのかもしれない。

豊臣秀長(上巻)/堺屋太一(文春文庫)

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by lanova | 2007-03-31 20:44 | Book