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Feb. 11/Letters from Iwo Jima

日本では何かと話題になっていた映画「硫黄島からの手紙」。
アカデミー賞4部門にノミネートされたこともあり、
それまでは特定館でしか上映されていなかったのが、
どこの劇場でも上映されるようになった。
またテレビやラジオでの告知も増えていた。
以前、夫に「見に行こう」と誘ったときには、「戦争映画はなあ…」と乗り気ではなかった。
ところがラジオでの告知がよほど彼の気を引いたのか、この週末に見に行くことになり、
本日の1回目の上映に出かけてきた。
会場には年配の人の姿が多く、日本人、日系人も多かった。
最近、とみに映画を見るときの視線が変わったと感じる。
どうしても「母親」の視点で見てしまう。
以前はストーリーの中心人物に気持ちがシフトしていたものだ。
今日も知らず知らずのうちに、戦場に息子を送り出す母親の気持ちで見ていて、
何度もハンカチを取り出してしまった。
あちこちの映画評でも言われているように、クリント・イーストウッドは、
実に上手い映画づくりをする人だと思った。
日本人よりよっぽど日本の心を知っていると言われている。
おそらく彼のブレーンには秀逸な人がいるのだろう。
また、この映画にはブログ仲間の「ちょっとシニアチック」のさむさんが、
硫黄島の住民で登場している。
映画の上映中、隣に座っている夫は何度もため息をついていた。
2時間あまりの映画を見終わってロビーに出てきた夫が最初に言った言葉は、
「もう戦争映画を見るのはこれで最後にしよう」だった。
「戦争を体験してきた者は、できれば自分の記憶から遠ざけたいから…」
海兵隊としてベトナムに赴いていた夫はそうつぶやいた。

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by lanova | 2007-02-11 22:07 | Logbook