Casa de NOVA in Minnesota

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Jul. 6/Whippoorwill

今はエジプトに渡り、そこで新境地を開いているお隣のTrishが、
アパートの外壁に取り付けて育てていたエアプラント。
ほとんど枯れ始めてはいたが、しっかりと壁にかかっていたままだった。
そこに数ヶ月前から、鳥がやってきては巣作りをしていた。
そして1ヶ月くらい前だろうか、親鳥が巣の上で卵を温め始めたのだ。
そのころから、夜から明け方にかけて何とも言えない、寂しげな、
でも澄んだ美しい鳥の鳴き声が聞こえるようになった。
最初はどこで鳴いているのかわからなかった。
でも、随分近くだとは思った。
まさか隣の部屋の壁にかかったエアプラントの上の巣からだとは思いもしなかったが…
こんな都会の真ん中でも、野鳥の声は数多い。
鳥にはまったく疎い私でも、数種類の鳥のさえずりがあることくらいは気がついていた。
2週間前のことだった。
「ちょっときてごらん」と夫に呼ばれて外に出てみると、
エアプラントの上の巣の中で、2羽の小鳥が親鳥に抱かれているではないか。
人間が近づくと、危険を察知しているのか、親鳥はキリリと正面を向き、
わが身の下にかばうように雛鳥を隠している。
そのとき、初めてその鳥の名前がWhippoorwillだと知った。
北米産ヨタカのことである。
ヨタカというとすぐに宮沢賢治の「よだかの星」を思い浮かべるが、
この童話に描かれた日本のヨタカとは、種類が違うようだ。
英語名のWhippoorwillというのは、
鳴き声が"whip poor will"と聞こえるところからきているらしい。
それから毎日のようにそっと巣をのぞいては雛が無事であるのを確認していた。
先週、ふと見ると、雛鳥が親鳥の下からすっかり姿を現している。
親鳥からもそれまでのような緊張感はさほど感じられなかった。
これはチャンスと、カメラにその姿を収めた。
それから1時間もしないうちだろうか、
親鳥と2羽のひなは元気に大空へと飛び立っていった。
卵を巣から落とすこともなく、猫やイタチなどの小動物に襲われることもなく、
無事に巣立っていったことに一番ホッとしているのは、母鳥に違いないだろうが、
朝に夜に、そっと巣のそばを通っていたアパートの住人たちも
一様にホッとしていることだろう。
あの独特な泣き声が聞こえなくなったのはちょっと寂しいが、
今夜もどこかで、だれかを慰めるかのように、
美しい声で鳴いているのだろう。

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Commented by genova1991 at 2006-07-07 20:39
へぇ~~~~~~
私は鳥には疎くて、スズメとカラスとホーホケキョ位しかわかりません。スリムなラインの鳥さんですね@ヨタカ
(関係なくて申し訳ありませんが、ヨタカと聞くとつい夜鷹・・・ほっかむりのおねえさんを連想してしまいます。時代劇の見すぎでしょうか?)
綺麗な鳴き声が間近で聞こえるのはロマンティックですね~♪
Commented by geechan at 2006-07-07 21:10
都会の真ん中で心が温かくなるようなお話。
その懸命な母鳥の姿は感動的です。母性ってすごい!!

Commented by susie at 2006-07-07 21:40 x
やっぱり幼鳥はかわいいですね。母鳥、見守る人々、安心できてよかったです。
今whip poor willと自分で自分に言わなければいかん...
Commented by chewyY at 2006-07-08 01:40
「ヨタカの星」、小3の時学芸会でやりました!ヒバリ、木の葉(バトン&ダンスのパフォーマンス)、語り部の3役をやったんです。今日まで20年くらい忘れてましたが(笑)。Whippoorwillって言うんですね、知りませんでした。

巣といえば、先日スズメバチの小さな巣が見つかって、かわいそうだけど駆除してもらいました・・・
Commented by もみちゃん at 2006-07-08 02:16 x
小さい小さい我が家の裏庭のど真ん中に
毎年ウサギが穴を掘り
そこに赤ちゃんを産んで育ててるんですよ。
こんな所に産まなくても
もっと安全な所もあるのに....と思うんですが
キチンと育ち、そのうちその穴から出て行くんだから
ホント彼等の生存力は凄いですよね。

彼等が無事穴から出て行くまで
裏庭は草を刈れない状態になってしまいますが
これもウサギさんの為....と割り切っています。




Commented at 2006-07-08 10:53
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by avocadowasabi-2 at 2006-07-08 13:28
この鳥、ロングビーチにいたときによくいました。
Morning Doveだとみんなが言ってたんで私もそう思ってたんですが、ヨタカの仲間なんですか?
野鳩っぽいですよね。
あの鳥の鳴き声、ほんとにもの悲しい声です。

アメリカは都市部でも野鳥が多くて、バードウォッチングには事欠きませんよね。
そうそう、つい先日、鳥じゃないけど、鹿の親子を近所で目撃!さすが田舎です。
Commented by lanova at 2006-07-08 16:20
★genovaさん_実は私も鳥には疎いんですよ。というよりもとりは大の苦手なんです。他の動物ならいいんだけど、ことりでさえも触るころもできないんですよ。だからこの写真も恐る恐るの撮影でした。泣き声だけ聞いてるのは、本当に気持ちいいんですけどね。いや、ヨタカは「夜鷹」と書くと、まったく別のイメージになりますよね。
Commented by lanova at 2006-07-08 16:20
★geechan_ここは都会の真ん中なんだけど、松江よりも野生動物は多いかも…スカンクなんてしょっちゅうやってくるよ。ポッサムも時々出没するらしいし…ミシシッピなんて野生の王国ばりです!
Commented by lanova at 2006-07-08 16:20
★susieさん_どうもこれはWhippoorwillではない可能性が出てきました。まあ、何にせよ、こうして生まれた命が飛び立っていくのはめでたいことですよね。
Commented by lanova at 2006-07-08 16:41
★chewyさん_宮沢賢治の童話はキューンと胸が切なくなりますね。いいですよね、宮沢賢治。
あの「よだかの星」のヨタカと北米産のヨタカはどうも種類が別のもののようです。それにこれはヨタカではないという可能性も出てきました!
Commented by lanova at 2006-07-08 16:41
★もみちゃん_ここに遊びに来てくださっているオハイオのsusieさんのところでもウサギの赤ちゃんが巣穴で育っていたそうですが、ある日何者かに襲われて、母子が死んでいたんだそうです。父ウサギがやってきては突然いなくなった母子を探している様子だったと、彼女のブログありました。自然界はまさに弱肉強食ですよね。
もみちゃんちのウサギは元気に巣立っていくといいですね。ウサギさんのために草刈はもう少し辛抱ですね。
Commented by lanova at 2006-07-08 16:42
★鍵コメ(AKA野鳥博士)さん_ご指摘ありがとうございました。教えてくださったサイトに行って見ました。なるほど、写真を見るとmourning doveですねえ。実はこれがwhippoorwillだと言ったのは、クマちゃんなんですよ。鳴き方から判断したようなんですが…で、野鳥博士が教えてくださったサイトを一緒に見て、鳴き声も聞いてみたんですが、あの「デデポポー」という鳩特有の鳴き方はしていませんでした。avocadoさんのmourning doveだというコメントもあるし、やはり野鳥博士の方が正しいのかも…
Commented by lanova at 2006-07-08 16:42
★avocadoさん_野鳥博士さんからご指摘があり、これはmourning doveではないかということなんです。なのでavocadoさんが思っていらっしゃる通りかもしれません。でもkろえはmorning(朝)ではなくてmourning(嘆き)なんですって。鳴き声が嘆いているように聞こえるかららしいです。本当に寂しそうな鳴き声だものねえ。
アタスカデロはまさに野鳥の宝庫ではありませんか?
Commented by dabadabax at 2006-07-08 23:05
親子の情というのは、鳥の世界にあっても、深いものなんですね。
こうして親子ともども飛び立つことができて、きっとすごく嬉しいでしょう。アパートのみなさんもわが子のような気持ちで見守っていらしたことでしょう。
まずはよかった、よかった。よたかさん。
Commented by avocadowasabi-2 at 2006-07-09 03:10
morningじゃなくて、mourning・・・・・。
てっきり朝鳩と思ってましたよー(汗・汗)。
こういうビミョーな単語にはまだまだ悩まされます!!
勉強になりました。
Commented by lanova at 2006-07-09 23:44
★dabadabaxさん_動物だからこそ本能的に子育てをするのかもしれませんね。そして巣立った後は、もう一切構わないと…人間とはここが一番違うのでしょう。巣立った後もあれやこれやと手をかけて…親離れできないのは、子離れできない(したくない)親の責任かもしれません。大いに自己反省しているところです。
Commented by lanova at 2006-07-09 23:50
★avocadoさん_そうよね。音で聞くとモーニングですからねえ、「朝鳩」以外の何者でもないですものね。私にはこの発音の違いさえまったくわかりません。wantとwon'tの違いもなかなかわからないのよねえ。困ったもんです。
Commented by neko_pen at 2006-07-10 10:39
いいお話し・・・
それにこの鳥さんのかわいい顔。飛び立つ本の少し前に取れた
貴重な写真ですね。
私の住むと凝りにもたくさん小鳥がいるのですが、姿はなかなか
見られません。
Commented by ponzu_77 at 2006-07-10 17:05
可愛い♪この同じエントリーの日にわいもエアプランツを見て、
ふーん。。なんて思ってたのよ。

自然が周りにいっぱいあふれてていいね~。こんな鳥ちゃんたち
見てたらめちゃ和めそう~~!
Commented by lanova at 2006-07-11 15:15
★nekoさん_LAに住み始めて驚いたことの一つが、鳥の多さだったんです。どこの宅も庭に樹木が生い茂っているからでしょうか、野鳥がとてもたくさんやってきます。ウチのアパートでさえ、こうして鳥が巣作りもするし、ハミングバードもやってくるんですよ。もっと鳥に詳しければどんどんエントリーできるんですけどね。
Commented by lanova at 2006-07-11 15:24
★ponzu_エアプラントって何だかとっても不思議よねえ。空気さえあればいいって、本当かしら?この鳥さんの巣の土台になっているエアプラント、生きてんだか枯れてんだかわかんないよね。
LAは都会だといっても、ちょっと中心地を離れれば緑も多いし、何といっても樹木はかなり多いのね。もっともミシシッピはここに比べればまさに野生の王国だけどね。
by lanova | 2006-07-06 23:59 | Logbook | Trackback | Comments(22)