2008年 11月 14日
Mom's house in Fort Wayne
10月の後半、夫の母がFort Wayne, Indiana(インディアナ州フォトウェイン)から
我が家を訪れていた。
約1週間の滞在の後、夫とともに義母の家まで彼女を送っていった。
同じ国内といってもここからは650マイル、約1,040km離れている。
夫は1週間の間に送迎で2往復したわけで、長距離トラックの運転手並みだった。
義母の家を訪れるのは、2004年以来だから4年ぶり。
義母一人暮らしには少々大きすぎる築100年以上を経た家はあのときのままだった。
2階にある4つのベッドルームのうち1部屋には
夫と妹の赤ちゃんのころからのおもちゃや衣類などが
ベビーベッドの上にそのまま大切に置かれている。
4年前に初めてこの部屋を見たとき、
こんな風に息子たちのものを保存してこなかったことを後悔した。
階下の暖炉跡の上にはドイツ人の義母らしく、ビアマグがずらりと並んでいる。
義母は今でこそビールを飲むことはなくなったそうだが、
ドイツでは朝は1杯のビールから始まったものだと話す。
各ベッドルームには手作りのキルトカバーがかけられており、
これらは義母が義父とともに作ったのだそうだ。
夫の父は15年前に他界しており、私は会ったことはない。
晩年は病状が進み、ほとんど家の中で過ごすことが多く、
義母とともにキルトや編み物などをして過ごしたという。
我が家のカウチカバーも義父の手作りだ。
義父は頑固一徹の人生を過ごした人だと聞く。
その晩年、こうして縫い針や編み針を手にしながら、どんな思いを胸に抱いていたのだろうか。
義母の家はまるでアンティックショップのように古き時代のものが、そのままきれいに保管されている。
大きなGrandfather Clockも長い間、時を刻み続けているし、壁掛け時計はなんともいえない優しいメロディーで時を告げる。
この左の道具は、何に使うものかまったく見当がつかなかったが、Bed Warmer(ベッドウオーマー)というそうだ。
棒の部分は中からはずすことができ、ちょうど火箸の太いものの先が円盤状になっている。
これを暖炉の中に入れて熱くし、再びこのカバーを被せ、そのままベッドの中であちらこちらへと滑らせて、温めるのだそうだ。
冬には時として2m近くもの積雪があり、0度を下回る日が続くここFort Wayneでは欠かせない道具だったのだろう。
右の絵は馬小屋の扉そのものが立体的な絵画になっていて、扉の木の朽ち具合に何とも言えない趣がある。
義母のコレクションかどうかは確かめなかったが、家の中のいたる所にアンティックのガラス製のランプが飾られている。
中でもこのやわらかい灯りを放つランプは灯りが入るだけで、その場を優しい空気に変える。
家中のランプを集めたらランプショップができるのではないかと思うほどランプの数は多い。
日本ののように部屋全体を明るくするのではなく、間接照明が多いこちらではランプは欠かせない家具であり調度品なのだ。
トルネードの被害が多く、また冬季の積雪が多いこの地域ではほとんど家が地下室を備えている。
地下室は避難場所であるとともに、物置でもあり、また作業場所でもあるのだ。
義母は家の庭で採れた果物や畑の野菜などを瓶詰めにして、
厳しい冬の間は買い物に出かけないですむように準備をする。
だからこの実りの時期が一番忙しいのだという。
ほぼ一冬中の食物をこうして仕込んでおくことは義母にとって大きな安心になるのだろう。
作物の収穫用の木桶に並んでいたのは、何と義父の古い古いラジオだった。
今回はこのラジオを我が家に持って帰るつもりだったが、
予想以上に大きく車のトランクには納まらず、次回に持ち越しとなった。
今は聴けなくなったこのラジオ、夫はまた再生を試みるのだろうか。
*写真はクリックで拡大
ポチッと、応援よろしくお願いします!
こちらもポチッとよろしく!
我が家を訪れていた。
約1週間の滞在の後、夫とともに義母の家まで彼女を送っていった。
同じ国内といってもここからは650マイル、約1,040km離れている。
夫は1週間の間に送迎で2往復したわけで、長距離トラックの運転手並みだった。
義母の家を訪れるのは、2004年以来だから4年ぶり。
義母一人暮らしには少々大きすぎる築100年以上を経た家はあのときのままだった。
2階にある4つのベッドルームのうち1部屋には
夫と妹の赤ちゃんのころからのおもちゃや衣類などが
ベビーベッドの上にそのまま大切に置かれている。
4年前に初めてこの部屋を見たとき、
こんな風に息子たちのものを保存してこなかったことを後悔した。
階下の暖炉跡の上にはドイツ人の義母らしく、ビアマグがずらりと並んでいる。
義母は今でこそビールを飲むことはなくなったそうだが、
ドイツでは朝は1杯のビールから始まったものだと話す。
各ベッドルームには手作りのキルトカバーがかけられており、
これらは義母が義父とともに作ったのだそうだ。
夫の父は15年前に他界しており、私は会ったことはない。
晩年は病状が進み、ほとんど家の中で過ごすことが多く、
義母とともにキルトや編み物などをして過ごしたという。
我が家のカウチカバーも義父の手作りだ。
義父は頑固一徹の人生を過ごした人だと聞く。
その晩年、こうして縫い針や編み針を手にしながら、どんな思いを胸に抱いていたのだろうか。
義母の家はまるでアンティックショップのように古き時代のものが、そのままきれいに保管されている。
大きなGrandfather Clockも長い間、時を刻み続けているし、壁掛け時計はなんともいえない優しいメロディーで時を告げる。
この左の道具は、何に使うものかまったく見当がつかなかったが、Bed Warmer(ベッドウオーマー)というそうだ。
棒の部分は中からはずすことができ、ちょうど火箸の太いものの先が円盤状になっている。
これを暖炉の中に入れて熱くし、再びこのカバーを被せ、そのままベッドの中であちらこちらへと滑らせて、温めるのだそうだ。
冬には時として2m近くもの積雪があり、0度を下回る日が続くここFort Wayneでは欠かせない道具だったのだろう。
右の絵は馬小屋の扉そのものが立体的な絵画になっていて、扉の木の朽ち具合に何とも言えない趣がある。
義母のコレクションかどうかは確かめなかったが、家の中のいたる所にアンティックのガラス製のランプが飾られている。
中でもこのやわらかい灯りを放つランプは灯りが入るだけで、その場を優しい空気に変える。
家中のランプを集めたらランプショップができるのではないかと思うほどランプの数は多い。
日本ののように部屋全体を明るくするのではなく、間接照明が多いこちらではランプは欠かせない家具であり調度品なのだ。
トルネードの被害が多く、また冬季の積雪が多いこの地域ではほとんど家が地下室を備えている。
地下室は避難場所であるとともに、物置でもあり、また作業場所でもあるのだ。
義母は家の庭で採れた果物や畑の野菜などを瓶詰めにして、
厳しい冬の間は買い物に出かけないですむように準備をする。
だからこの実りの時期が一番忙しいのだという。
ほぼ一冬中の食物をこうして仕込んでおくことは義母にとって大きな安心になるのだろう。
作物の収穫用の木桶に並んでいたのは、何と義父の古い古いラジオだった。
今回はこのラジオを我が家に持って帰るつもりだったが、
予想以上に大きく車のトランクには納まらず、次回に持ち越しとなった。
今は聴けなくなったこのラジオ、夫はまた再生を試みるのだろうか。
*写真はクリックで拡大
ポチッと、応援よろしくお願いします!
こちらもポチッとよろしく!
by lanova
| 2008-11-14 18:30
| Trip